LIXIL、子会社の破産で86%の純利益減少

住宅設備最大手のLIXILが、6月8日にたくさんのニュースリリースをサイトで発表しました。

その中の一つに、「海外子会社の破産手続開始申立に伴う損失の見込額及び業績予想の修正に関するお知らせ」というタイトルのものがありました。

※LIXILのIRニュース→ http://www.lixil-group.co.jp/info.htm

具体的には、LIXILグループの子会社であるJoyouの破産手続開始の申し立てが5月に行われました。

その影響が同社の連結業績に大きな影響を与えています。

まずは、Joyouの債務に対して保証をしている関係上、最大で約330億円の特別損失を織り込み、2016年3月期の当期純利益は日本基準ベースで30億円程度になると見積もっているようです。

これは、2015年3月期(当期純利益220億円)に対して、約86%もの減益を意味します。

また、2014年3月期の連結業績にも訂正が入りました。

いろいろな視点からのつっこみが可能な本件ですが、ここでは「債務保証の履行の可能性」を決算に反映する場合について考えてみたいと思います。

一般には、誰かの債務保証をしてもただちに、その債務の返済義務を保証人が追うわけではありません。

よって、保証契約じたいを理由として、バランスシートや損益計算書に何らかの影響を及ぼすことはないのですね。

通常は、保証をしていても、当事者である債務者が、常識的に返済をしていくわけですから、特に何らかの形で直接損害を被ることはないです。

ただし、今回の海外子会社Joyouのように、債務者が経営破たんすることによって支払い不能になったらどうでしょう。

当期以前の事象に原因があって、将来の費用・損失が発生する可能性が高く、金額を合理的に見積もることができる場合には、当期に起因する部分の将来の費用または損失見込み額を負債に計上します。

その際に用いる勘定科目名は「~引当金」なのですね。

仕訳は、次のようになります。

(借方) ○○引当金繰入額 ××× / (貸方) ○○引当金 ×××

借方の繰入額は、損益計算書の費用として表示されます。

販売費及び一般管理費になるか、営業外費用になるか、特別損失になるかは、費用としての性質を勘案して決定します。

たとえば、従業員の賞与とか売掛金の貸倒れにかかる費用とか修繕などに関する引当金の繰入額は、営業活動に関係するので、販売費及び一般管理費になるでしょう。

今回のように債務保証という、本業とは異なる特殊な事情によるものならば、保証債務損失の引当金繰入額を特別損失の区分に表示するのが筋だと思います。

いっぽう、貸方の引当金は、貸倒引当金を除いて通常は負債になりますが、決算日の翌日から起算して、一年以内に解消すべきものならば流動負債、一年を超えて解消されるものならば固定負債というイメージです。

債務保証損失引当金は、これが一年以内に解消される性質のものと判断されば流動負債だし、一年を超えると判断されれば固定負債になると思われます。

債務保証損失の見込み額が最大330億円というのは、相当に大きな業績へのインパクトなので、今後のLIXILの損益がどうなるか、引き続き注目を集めることになるのではないでしょうか。

(日経15*6*9*11)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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