シャープが希望退職者3000名を募集?

3月19日の日経朝刊で、シャープが2016年3月期に、国内従業員を対象に希望退職を募集する方針を固めた、と報じられました。

国内従業員の1割に相当する3,000人の規模になる見通しとのことです。

…で、こういった将来予測記事が出るときのパターンとして、当事者となる企業のホームページで関連するコメントがあるかな~、とおもってシャープのホームページを見てみたら…

やっぱり、ありました。

「当社の人員削減、資本増強、連結業績予想などに関する一部報道について」
→ http://www.sharp.co.jp/corporate/ir/pdf/2015/150319.pdf

まだ、会社からの正式発表はしていないので、ご注意くださいね、というシャープ株式会社からのメッセージです。

したがいまして、後日、シャープからの公表があるまでは、事実関係はまだ確定していない、という前提で、あくまでひとつの過程に基づくケーススタディーとして、ここでは見ていきましょう。

まず、シャープの2015年3月期における業績予想(連結)は次の通りです。

売上高 2兆9000億円
営業利益 500億円
経常利益 0億円
当期純利益 △300億円 (300億円の赤字)

ちなみに、連結ベースの従業員数は50,213名、国内連結ベースの従業員数は23,918名だそうです。(2014年12月末現在)

全体としても6%、国内ベースだと10%を上回る削減人数ですね。

なお、シャープの2014年3月期における従業員の平均年間給与は600万7千円です。
仮に平均年収を600万円としましょう。

また、給料に対する福利厚生費・交通費・退職金の負担比率につき、経団連の調査結果を参考にして、2012年度の実績(月額ベース)で(福利104,243+交通9,920+退職63,335)円÷給与549,308円=32.3%として、従業員5万人あたりの人件費を推定してみましょう。

シャープの従業員数約5万人×600万円×1.323=3,969億円!!(人数と平均給与等にもとづく推定額)

そして、今回の新聞発表をもとに、もしも3,000名が退職した場合の人件費の削減予想額は、

3000名×600万円×1.323=238.14億円です。

さらに、国内従業員につき、2万人の平均給与600万円の1.5%ずつを削減したとしたら、

2万人×600万円×0.015=18億円です。

ここまでで、およそ250億円程度ですね。

日経1面の報道では、500億円規模の固定費削減をしたいという考えだそうですので、まだほかになにかありそう、という感じですね。

そこで、海外でも人員削減を検討しているという話もあるようで、そこで2千人超になる公算が大きい、とのことですから、2千人×600万円×1.323=158.76億円と推定されます。

ざっくり160億円と考えておきましょう。

ここで、250億円に160億円を加えると、410億円にまでコスト削減が進みますので、この段になって、500億円に近づきます。

…って、ここまで大胆に従業員の人件費を削る以上、役員報酬はそのまま、なんてことにはならないでしょうね?

こういう業績不振などのとき、一般論としては、まっさきに責任を取る対象となりうる、そのためにトップは存在する側面がある、とわたしは個人的に思っています。

今後も役員として経営を続けられるかどうかは、株主総会の総意に委ねるのが、本来のあるべき株式会社制度の姿でありますが、もしも新聞報道のとおりならば、少なくとも、兵隊にこれだけ血を流させるのだから、将たるもの、自分はなにも痛い思いをしない、ということはないとは思います…。

現場では大いにストレスを感じてがんばっていらっしゃることだと思いますが…。

まあ、この希望退職じたいが今後ほんとうにあるかどうかも、会社が自ら発表していない以上、わからない部分がある、と考えざるを得ないですしね。

いずれにせよ、5,000人規模で希望退職がもしもあるなら、平均年収と福利厚生費などの負担が400億円くらいは減って、営業利益のアップにつながりそうな気配は感じます。

しかし、給料を減らされた従業員と退職後の転職等で苦労をする方々は、これから厳しい状況になるでしょうから、頑張って欲しいです。

人員削減のニュースは、株主にとっては朗報かもしれませんが、そこで働く従業員にとってはバッドニュースです。

株主と従業員は、それぞれの立場から、このように利害が衝突するケースがある、ということも知っておきたいですね。

(注)以上は、3月19日付の日経新聞の報道通りに、シャープ株式会社でコスト削減が実施されることを仮定して書いてありますが、かならずしも事実がそのとおりになるかどうかは分からない点があること、そして、ひとつのケーススタディーおよび私見である、ということをご了承ください。

(日経15*3*19*1,13)

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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