オムロン、東証から経営表彰の大賞を受ける(日経15*1*8*15)

東京証券取引所は1月7日に、企業価値を向上させている企業を表彰する制度で、2014年度の大賞としてオムロンを選んだと発表しました。

関連サイト⇒ http://www.tse.or.jp/news/07/150107_x.html

このほか、優秀賞として、TOTO株式会社、ピジョン株式会社、東京瓦斯株式会社の3社が選ばれています。

まずは、これら3社が資本コストを上回る企業価値の創造を行うことを目指した「企業価値向上経営」を高いレベルで実践していると認められたそうです。

さらに、中でもオムロン株式会社は、資本効率を表す経営指標であるROIC(投下資本利益率)を重要指標に位置づけた「ROIC経営」の推進を掲げ、その実現に向けて全社で取り組むなどした結果、特に高い水準で企業価値向上経営を実践したと認められたのでした。

具体的には、オムロン社は、自社が想定する資本コスト6%(加重平均資本コスト)を上回る水準のROICおよびROE目標を設定し、それを13%程度と定めました。

企業価値を高める財務戦略として、成長投資優先、安定的継続的配当、機動的自社株買いの3つを柱とする資金配分の基本方針を公表しています。

-【基礎知識】――――――――――――――――――――――――――

資本コスト

企業が経営に必要な資金を調達するにともなって支払わなければならない資金提供者への対価。借入金ならば貸付け者に対する利払い(税引き後)、社債ならば社債権者に支払う利息(税引き後)、株主ならば株主が要求する利益率(配当の財源にもなる)にあたる。

企業は、資本の調達に必要なこれらのコストを上回る経営成果(利益)を生み出せなければ、事業継続に必要な資金を調達することが難しくなる。

なぜなら、資金提供者の立場で見れば、期待するリターン(資本コスト)を下回る利益しか上げられないならば、他にもっと条件の良い投資案件(普通株式、債券、投資信託、不動産など…)を探して、そちらに投資するという意思決定をするのが合理的だからである。

加重平均資本コスト

その企業の資本構成(借入と社債と資本金と利益などの構成比率)に応じた、トータルとしての平均資本コスト。

単純平均ではなく、資本の構成比率が高い調達方法の資本コスト率により近づく加重平均による。

(計算例)
A社の資本は合計で100億円であり、その内訳は、借入金30億円、資本金70億円だったとする。

言い換えれば、資本構成は借入金が30%、資本金が70%である。

借入金の資本コスト率は3%、資本金の資本コスト率は5%だった。

この場合の加重平均資本コストは、
3%×30%+5%×70%=0.9%+3.5%=4.4%
と計算される。

構成比で70%と、より多くを占める資本金の資本コスト率(5%)により近い平均値となっていることがわかる。

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さらに、オムロンは自社の事業を100近い事業ユニットに細分化し、事業の収益性を表すROICと事業の成長性を表す売上高成長率を組み合わせて事業ユニットの選択と集中を行う「ポートフォリオマネジメント」を実践しました。

こういった点などをはじめとしたさまざまな政策が、評価されたのだと思います。

なお、ROICは、事業の種類ごとに算定する投下資本利益率です。

おおざっぱにいえば、その事業に投資した額を分母とし、その事業から得られる利益(税引き後の営業利益など)を分子として各事業で比較します。

いぜん、コンサルティングの一環として、ある関東圏の会社から飲食店20店舗くらいの自社店舗の収益性を判定するのにROICを算定してレポートを出したことがあります。

これは、クリーニング業であろうと飲食店業であろうと学習塾であろうと他の種類の店舗であろうと、あらゆる場面で事業単位ごとの投資効率や業績を比較するのに活用可能な指標です。

株式投資の銘柄選びにおける参考になるだけでなく、企業価値とは何かとか、財務諸表が果たすべき役割は何か、などについても深く考える良い機会になると思いますので、ぜひ、オムロンの大賞受賞力用についての東証の公表内容を熟読なさってみてください。

上場企業の評価のものさしがひとつ、増えるかもしれませんよ。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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