キャッシュ・フロー【知識ゼロからの会計学入門004】

知識ゼロからの会計学、第4回「財務会計で分かること③ キャッシュ・フロー」について今回は一緒に勉強したいと思います。
まずは前回までのおさらいです。

私は大事なことを何回もしつこく見せることがよくあります。
何度も見ていくと無意識のうちに覚えてしまうので、CMのように何度もお話します。

財務会計というのは外部のために報告会計で、日々の取引を「仕訳帳」と「総勘定元帳」に書き、その内容を「貸借対照表」「損益計算書」「キャッシュ・フロー計算書」という3つの重要な表に集約し、銀行、仕入先、株主、これから株主になるかもしれない投資家など、外部の利害関係者(ステークホルダー)に対して明らかにします。

前々回では貸借対照表を勉強しましたが、左側は「借方」で、会社の中にある財産の一覧を表していて、右側は「貸方」で、右側の財産をどのように調達したかを表しています。

そしてこの中にある「利益」について、それがどのように増えたかを補足説明するための表が「損益計算書」です。

損益計算書の左側は会社が消費した費用(コスト)で、右側は売上などの財産が増える原因を表しています。

売上から費用を引いたものを「当期純利益」といいます。
「純」というのは「差し引き」という意味です。

そして、貸借対照表と損益計算書の関係をお話ししました。
貸借対照表の右下に書いてある「利益剰余金」は、利益として得た「余り」のことです。

利益剰余金が増えた原因をもう少し詳しく補足説明するために、利益剰余金の増加の過程を明らかにする明細として損益計算書があると考えてください。

先ほどもお話したとおり、売上高から費用を差し引いたものが当期純利益で、これが貸借対照表の右下の利益剰余金に当てはめられたと考えます。

この流れを見ていただけると、財務諸表というものの大事な2つの表の関係が分かると思います。

そして、今回のテーマである「キャッシュ・フロー計算書」についてです。
利益も大事だけれど、1年前はゼロから始まって1,000万に増えましたが、なぜ1,000万に増えたのか、その原因を明らかにするのがキャッシュ・フロー計算書です。

普段はT字でキャッシュ・フロー計算書を教えることはありませんが、柴山式ではこれが分かりやすいと思うので、このやり方で説明します。
右側は期首の現金で、左側には期末の現金を入れると面白いことが分かります。

右側に「営業活動」「投資活動」「財務活動」という項目がありますが、「営業活動」というのは“本業”で稼いだお金で、「投資活動」は株や不動産などを買ったお金で、「財務活動」というのは、銀行からの借入や出資の受入(株式の発行)をしたお金です。

この3つのどういう活動でいくらお金を増やしたか・減らしたかということを考えます。
今回は営業活動で1,500万減ったと書いてありますが、これはどういうことなのか、損益計算書に戻って考えてみます。

営業活動に関係するのは売上なのは分かると思います。
そこから費用を引いた利益の500が営業活動で増えた分ではないかと思うかもしれませんが、その他にたな卸資産が2,000あります。

たな卸資産は、来年の売上のために本業の1つの活動として支出しているものです。
つまり、500万の利益が出ていったんお金が入りましたが、それとは別に、来年に備えて在庫を買っているのです。

そのため、たな卸資産を買うためにお金を2,000万払ったと考えます。
利益の500万から2,000万を引くと1,500万円減ったということになります。
今の話は難しかったら聞き流しても結構です。

つまり、本業で儲けた500万の利益から、来年に備えて商品を2,000買ったので、その差し引きで1,500減ったと思ってください。

投資活動の▲3,000は何かというと、土地を買ったことによるものです。
これは不動産投資といって、土地を買うのに3,000万円払いました。

結局、貸借対照表の左側の現金以外の項目は、現金を払って、入れ替わって増えたと思ってください。

土地が3,000万増えるということは3,000万のお金を払っていると考えてください。
あるいは、商品が2,000増えるということは、その分だけお金を払って手に入れたと考えてください。

営業活動と投資活動の2つだけをみると4,500万のマイナスになっていますが、財務活動で5,500万増えています。
5,500万の内訳は、4,500万が銀行からの借入で、1,000万は株主からの出資です。

資本金で1,000万、借入金で4,500万、合計5,500万を手に入れて、その5,500万から土地や商品などを買うためのお金を払いました。

最終的に1年間で現金が1,000万増えましたが、その内訳は、5,500万円を借入と資本金で調達して、土地を買うために3,000万円を払って、さらに営業活動で在庫を買うために2,000万を払って、その一方、損益計算書で500万儲かって、正味1,500の営業活動での持ち出しがありました。

5,500は財務活動でもらったけれど、営業活動や投資活動でお金が減ったので、結局は1,000の増加になったと考えます。

今の段階ではキャッシュ・フロー計算書は難しいかもしれませんが、大きな流れとして、「本業でお金が増えたか・減ったか」「不動産や株などを買ってお金が増えたか・減ったか」「借入をしたり出資を受けるなどしてお金が増えたかどうか」という3つの活動の組み合わせで現金が増えたり減ったりするということだけ、なんとなくイメージしていただければいいです。

難しいと思ったら、キャッシュ・フロー計算書は飛ばしてもいいです。
柴山式の会計学はわかったつもりで先に行って構いません。

講義を受けていくにつれ分かってきますので、いまは「そういうものなのかな」という程度に思っていただければ結構です。

次回は「財務諸表の種類と会計期間」という基礎知識について一緒に見ていきたいと思います。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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