損益振替仕訳 【知識ゼロからの会計学入門017】

知識ゼロからの会計学入門、第17回「損益振替仕訳」です。
今回も一緒に簿記・会計の入門知識を学んでいきましょう。

今回は決算振替という手続きについて見ていきますが、これには2つのステップがあり、収益や費用の項目を、損益勘定という架空の集計項目に振り替える転記の会計手続きを学んでいきます。

1月1日から12月31日の間に色々な取引を行い、決算整理前残高試算表を作成して、決算整理仕訳(車両運搬具の減価償却)を行い、決算整理後残高試算表をつくりました。
ここまでが前回までやった内容です。

今回は、確定数値が出た後の処理を見ていきます。
損益振替仕訳というものを見ていきます。

まず、決算整理後合計残高試算表です。
現金は借方残高4,450で、車両運搬具は150の取得原価から1年間の使用による価値の減少分25を引いてなりました。

車両運搬具のような固定資産の1年間の使用に伴う価値の減少を記録することを「減価償却費の計上」といいます。

借入金は2,000、資本金は1,000、売上は4,000、仕入は2,400の残高があります。
この状況から分かるのは、売上が4,000あって仕入が2,400あることです。
この儲けの項目をゼロにするのが今回のメインテーマです。

決算の大きな流れとしては、前半が決算整理で、後半が決算振替ですが、さらに決算振替にも前半と後半があります。
今回は決算振替の前半である損益振替です。

収益グループおよび費用グループというのは実体がありません。
現金や借入金や車両運搬具みたいなものは現実にある財産や借金なので、来年に繰り越せますが、売上や費用は来年には繰り越すことができません。

例えるならば、働いている人は毎年給料をもらいますが、これを収入や月収といいます。
1年間の収入を合計したものは年収といいます。

年収というのは、月々30万円の月給があったとしたら、12か月で360万です。
昨年1年間に360万の年収があったという事実はいいですが、2年目に月収30万から40万に増えたらどうなるでしょうか?

月収40万になってから最初の月に40万をもらったら、去年1年間にもらった360万に今年の40万を足して400万の収入があったという言い方はしません。

去年の収入は去年の12か月で終わり、今年は0からリセットして、40万、80万…と積み上がっていきます。

1年間集計したら0にリセットして、2年目の年収は1年目の年収に比べてどれだけ増えたか減ったかと考えます。

これは月々の食費も同じで、去年の月々の食事代が10万円ならば1年間で120万ですが、今年は月15万に増えた場合、1年間で180万なので、去年と比べて食事代が60万増えたというように、1年間のトータルの金額を去年と比較します。

売上や費用も、年度を跨いだら0にリセットします。
資産と負債と純資産はリセットせずに来年も残ります。

100万円の現金は翌期に繰り越しますが、100万円の売上は繰り越さずに0からスタートして、2年目は1年目に比べてどれぐらい増えたかということを比較する項目なのです。
収益や費用というのは去年と比較する項目なので、リセットします。

したがって、収益グループ及び費用グループの各勘定科目の残高は0にして年を越します。
ゼロにするということは、今まで右側にあるものは左側に書けば良いのです。

相手勘定は「損益」という架空の集計単位を使います。
それではやってみましょう。

売上は貸方残高が4,000なので、借方に4,000と書いて、相手勘定は損益という架空の集計単位を使います。

仕訳は(借方)売上4,000 (貸方)損益4,000となります。
仕入と減価償却費については、元々は借方に残高があるので、貸方に書きます。

仕訳はそれぞれ(借方)損益2,400 (貸方)2,400、(借方)減価償却費25 (貸方)損益25となります。

この結果、転記するとどうなるかということですが、売上勘定は決算整理後は4,000あったものを左に4,000移して、損益勘定に置き換えます。

損益勘定の右側には、相手勘定は売上ということで4,000となります。
仕入勘定は、左に2,400あるので、右に2,400移して損益勘定に置き換えます。
損益勘定の左側に2,400を書いて、相手勘定は仕入です。

減価償却費も左に25なので、右側に25と書きます。
損益勘定の左側に25を書いて、相手勘定は減価償却費です。

損益勘定の記入内容を分析すると、借方は2,400と25、貸方は4,000です。
相手勘定科目は、損益の貸方4,000は売上からきていて、借方の2,400は仕入からきて、25は減価償却費からきています。

この結果、費用合計は2,425で、売上は4,000なので、差し引き1,570が貸方と借方の差額です。

これが当期の事業活動で稼いだ金額ということになります。
つまり、損益勘定という架空の集計単位に数字を集めることによって、貸借差額で当期の純利益を計算できるとご理解ください。

これが簿記会計の入門知識の仕組みです。
これは損益計算書に似ていますが、損益計算書の元資料になるのが損益勘定なのです。

言い換えると、損益計算書は損益勘定を清書した公表用の資料だと考えてもいいです。
今回の損益振替を受けて、次回は利益を純資産項目に振り替えます。

決算振替は次回で終わるので、もう少しがんばりましょう。
分からないところは気にせず先に進んでください。

分かったつもりで先に行ってください。
次回も頑張りましょう。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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