財務諸表の作成と会計帳簿③【知識ゼロからの会計学入門008】

知識ゼロからの会計学入門、第8回「財務諸表と会計帳簿③」今回も楽しく会計の基礎知識を学んでいきましょう。
お相手は公認会計士・税理士の柴山政行です。

もうおなじみになった財務会計の全体像ですが、簡単に見ておきますと、資産や負債の増加減少になる取引がありますが、この取引を会社のなかにある仕訳帳と総勘定元帳という2冊の帳簿に記録します。

前回までは、パソコンへのデータの入力作業ということで仕訳の勉強をしましたが、これを受けて次に「転記」という作業をします。
今回の主役は「総勘定元帳」です。

総勘定元帳に記録した取引は、次に貸借対照表や損益計算書やキャッシュ・フロー計算書などの財務諸表にまとめて、最後に外部の利害関係者(ステークホルダー)に報告します(ディスクロージャー)。

それでは、今回のテーマである、総勘定元帳への転記という話をしていきます。
転記は仕訳データの分類・集計作業です。

前回も学びましたが、そもそも仕訳というのは取引データの入力作業です。
今回はパソコンに入力された仕訳を、「現金」というTの字や「借入金」というTの字に書き写します。

Tの字の勘定を集めたものは、すべての勘定の元となる帳簿という意味で「総勘定元帳」と呼びます。

現金のTの字を「現金勘定口座」といいます。
書く場所のことを「口座」といって、「銀行口座」の口座と同じ意味です。

現金のTの字を「現金勘定」、借入金のTの字を「借入金勘定」だと思ってください。
ルールは1つだけです。

仕訳の左側はTの字の左に書き写し、仕訳の右側はTの字の右側に書き写します。
これだけです。

では①の仕訳(借方)現金1,000,000 (貸方)借入金1,000,000 をTの字に書き写す場合は、借方の現金1,000,000は現金勘定の左側に書き写し、貸方の借入金1,000,000は借入金勘定の右側に書き写します。

このルールさえ分かっていただければ、総勘定元帳への転記は簡単です。
パソコンであれば、この作業は自動的に行われます。
では、ここで少し練習してみましょう。

この動画をいったん止めて、お手持ちのメモ帳などに現金と借入金それぞれのT字を書いて、②の仕訳(借方)現金2,000,000 (貸方)資本金2,000,000 を転記してみてください。

では、私のほうで仕訳をしてみます。
この仕訳では現金が左側に2,000,000あるので、現金の増加です。
現金が増加した理由は、資本金(出資があったから)です。

仕訳帳では現金が左側(借方)に2,000,000あるので、現金のTの字の左側(借方)に2,000,000書き写します。

そして、仕訳の右側(貸方)に資本金2,000,000があるので、資本金のTの字の右側(貸方)に2,000,000を書き写します。

やってみると簡単です。
このイメージをしっかりと持ってほしいです。

では、次に③の仕訳(借方)借入金250,000 (貸方)現金250,000を総勘定元帳へ転記してみます。

借入金が左側に来ているので、借入金が減っています。
そして、右側に現金があるということは、現金も減っています。
その原因は、借入金の返済をしたからということです。

左(借方)にある借入金250,000は借入金のTの字の左側に250,000を書き写します。
そして、右(貸方)にある現金250,000は現金のTの字の右側にそのまま書き写すだけです。

仕訳の左はTの字の左へ、仕訳の右はTの字の右へ書き写します。
それでは次に④の仕訳(借方)仕入2,400,000 (貸方)現金2,400,000を総勘定元帳へ転記してみます。

こんどは現金が右側にあるので、現金が減ったことを意味しています。
その理由は仕入という費用が発生しているからです。

この場合、左(借方)の仕入2,400,000は仕訳勘定の左(借方)に書き写し、右(貸方)の現金2,400,000は現金勘定の右(貸方)に書き写します。

こう考えてみると、簿記はパズルみたいだと思うかもしれませんが、その通りです。
簿記はパズルなのです。
簡単に考えましょう。

では⑤の仕訳(借方)現金4,000,000 (貸方)売上4,000,000を転記します。
現金が4,000,000増えましたが、その原因は売上があったからです。
要するに、商品を売って4,000,000儲かったということです。

これも同じように、左側(借方)の4,000,000をそのまま現金勘定の左(借方)に書き写し、右側(貸方)の4,000,000は売上勘定の右(貸方)に書き写します。
それでは総勘定元帳をまとめたものを見てみましょう。

現金勘定は左上、右上に借入金勘定、右の真ん中に資本金勘定、右下に売上勘定、左下に仕入勘定がありますが、実はこの位置関係も意味があります。

現金勘定の左側(借方)は、仕訳帳から転記した①1,000,000 ②2,000,000 ③4,000,000があり、右側(貸方)は③250,000 ④2,400,000があります。

借入金勘定の左側(借方)には③250,000、右側(貸方)には①1,000,000があります。
資本金勘定の左側(借方)は記載なし、右側(貸方)は②2,000,000があります。

売上勘定の左側(借方)は記載なし、右側(貸方)は⑤4,000,000があります。
仕入勘定の左側(借方)は④2,400,000で、右側(貸方)は記載なし。

これを見てみると、現金勘定1か所に数字が集まるので、電卓を持っている方は現金勘定の左側を足してみてください。

そうすると、入金合計(増えた分)は7,000,000で、出金合計(減った分)は2,650,000です。

7,000,000から2,650,000を引くと、4,350,000となります。
このことから、現金は4,350,000の借方残高になるということがわかります。

一方、借入金は借方250,000で貸方は1,000,000なので、差し引き750,000の借金の残高があるということがわかります。

そして資本金は2,000,000の残高、売上は4,000,000の残高、仕入は2,400,000の残高があります。

売上の4,000,000と仕入の2,400,000を差し引きして、1,600,000の利益が上がっているということがわかります。

難しいと思ったら、現金の残高が4,350,000残っているということが分かっていただければ結構です。

以上で総勘定元帳に関する基本的な仕組みの話は終わりです。
次回は、総勘定元帳の一般的なルールを踏まえて、柴山式総勘定元帳についてご案内したいと思います。

これは柴山のこれまでの講師経験で編み出したノウハウなのですが、それほど難しいものではなく、単純に十字を書いただけなのですが、これで色々な説明ができるという便利な道具をご紹介しますので、次回をお楽しみに。

以上で第8回の解説を終わりにしたいと思います。
お疲れさまでした。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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