話し方の効果的なテクニック…PREP法 【前を向いて歩こう171】

前を向いて歩こう、今回は「話し方の使えるテクニック、PREP法をマスターしよう」というテーマでお話をしたいと思います。

PREPというのは“Point Reason Example Point”の略で、最初に要点または結論を言い、2番目に理由、3番目に具体例を言って、最後にもう1度結論や要点を再確認するという流れです。

議論やスピーチなど、あなたの話したいことをPREPにまとめてストーリーをつくると、割と簡単に説得力のあるスピーチの原稿ができます。

3分スピーチをするという想定で私がテーマを考えてみたので、これをもとに説明したいと思います。

テーマは「月次決算書は2週間以内に見ましょう」という内容です。
会計事務所が社長さんに向けて説明している場面を想定してください。

月次決算は早くしたほうがいいけれど、具体的にどれぐらい早ければいいのかというのがわからないので、数字を示します。

「2週間以内に月次決算をみないと経営者失格です」という内容です。
では、これをPREP法でまとめてみます。

「社長さんは、御社の前月の月次決算を遅くとも15日までに手元に置いて見なければダメです。できれば10日までです。

理由はなぜかというと、社長さんは毎月、日々忙しくて、会社の意思決定を1日のベースですぐに判断をしなければいけません。

そのために必要な情報が月次決算です。
先月の費用の状況、売上の状況、利益の状況、資金の状況を見て、すぐに今月の後半に向けて手を打たなければいけません。

そのときに、8月31日に締めて、8月の月次決算を9月25日に見たとしたら、9月は残り5日しかないから手の打ちようがないです。

しかし、たとえば10日ぐらいに見ることができたら、まだ3週間余裕があります。
残り3分の2の期間でいろいろな選択肢を挙げて、従業員にアイデアを出させて、手を打つことができます。

では、事例を申し上げましょう。
柴山会計の事例で少し恥ずかしいのですが、3・4年前のことですが、教材販売部門で、先月、ホームページやインターネットの広告を少し多めにやってしまいました。

そして、月初の繰越が数十万足りなくなってしまったことを忘れていました。
翌月10日の月次決算の検討会で、担当の税理士と経理担当と3人で話をして『柴山社長、先月はこういう状況だったので、少し費用がかさんでしまい、月初の段階で50万以上足りません』と聞いて『ああ、そうだった。うっかりしていた』となってしまいました。

『では、月末はどうなの?』と聞いたら、『月末はこのままの予定でいくと100万円はお金が足りなくなります。どうしましょうか』と言われたのが10日だったのです。

これをもし25日に言われたらどうしようもないです。
『あと5日でなんとか』と言われても困りますが、2週間以上余裕があればなんとかなります。

14日に言われればなんとかなりますが、10日で言われました。
このとき、いろいろな選択肢がありました。

そのなかで一番お金のインパクトが強い、改善のしやすいこととして、2か月後に財務分析に関するDVD教材をつくろうという話があったのですが、それはまだ企画段階で着手していなかったのです。

24,000円の教材なので40本ぐらいは売れるだろうということで、売れれば100万使えるし、残りの20日は無駄遣いをやめればいいのだから、それで100万は乗り切れるという話になりました。

2か月後に発表するはずの教材を、その月の20日に先行予約販売ということにして、少し割引をして、目標の本数を40本にしました。

そして、そのときに私はどうしたかというと、本当は来月やろうと思っていた教材のアウトラインとセールスページを作るためのアイデアをすべて作って、20日の先行販売ができるように準備するということになりました。

本来の予定を入れ替えて5日間はそれにかかりきりになりました。
そして、“突貫工事”で一生懸命頑張って教材を作り、先行販売をしたら、月末までに40本ぐらいは売れたので、予定通り100万円の資金不足の予想が達成できたのです」

というように、1週間でも早く前月の月次決算がわかるとコストダウンの手もたくさん打てますし、今の話のように商品の発売計画を前倒しするなど、いろいろな手を打つことができます。

このような感じで、3分スピーチでも5分スピーチでもいいですから、数分のスピーチのなかでPREPを使えるように練習をしてみてください。

あなたのスピーチ力がグッと上がりますので、このテクニックを使ってみてください。
今後のあなたのスキルアップやキャリアアップのお役に立てれば幸いです。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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