自分の領域にフォーカスしよう

前を向いて歩こう、今回は「自分の領域にフォーカスしよう」というテーマでお話をしたいと思います。

世の中を2つに分けるとすると、いろいろな分け方はあると思いますが、私がよく自己啓発などでお話するのが、まずは自分の手が届く自分の領域と、他人または環境など外部の領域の2つに分けるということです。

どちらが自分の努力が及ぶかということを考えてみます。
世間一般で、コーチングをするときには、大抵、何か課題を抱えていて、その課題や目標を達成するためにいろいろな障害があります。

「なぜできないのか」という理由を一緒に考えるときに、まず出てくるのが「上司が話を聞いてくれない」「会社の仕組みが自分の行動の足かせになっている」「制度がよくない」「マーケットの状況がよくない」「税制が悪い」「人口減少時代だから」「消費税がアップするかもしれない」など、外部環境から理由を挙げるケースが多いです。

これは、ある意味「他責」という、他の何かに責任があるということを言いたくなりますが、これは仕方がありません。

これがさらに感情的になると「愚痴」になってしまいますが、愚痴を聞いてあげるのもコーチングの1つです。

最初は「あれが悪い」「これが悪い」「自分は悪くない」というところから入らないと気持ちが落ち着かないので、それはそれで構いません。
そこで、いくら正論でも「いや、それは違うだろ」と言ってしまうのはよくありません。

相手は正論が聞きたいのではなく、気持ちを整理したいという意味で「あれが悪い」「これが悪い」と外部環境について言いたくなるのです。
ただ、次の行動を考えるときには、最後が「他責」になってしまうのはまずいです。

そこで図にしてみたのですが、世の中の出来事を考えた場合、大抵は「運」や「環境」や「他人の領域」が9割以上を占めて、自分の領域は10パーセントもなく、せいぜい5パーセント程度です。

世の中の出来事の9割以上は外部環境で、自分ができることは1割もないのですが、そこでしか自分の影響を及ぼすことはできません。

努力や、行動、生活習慣、考え方などの自分の領域は10パーセントもありません。
もしかしたら、世間を日本全体で考えると0.1パーセントもないですが、自分の身の回りで考えても自分が影響できるところは周りのことは変えられません。

ピストルで脅して「言うことを聞け」というわけにはいきません。
そうすると、まず、自分ができるところは何かというと、短期的に自分の行動や習慣にフォーカスをするしかないのです。

スタートは他人のせいにしてもしようがないのですが、結局は自分ができるところでしか努力はできないのですから、腹を据えて、ここに努力をフォーカスします。
一時的に、短期的に、変えられるのは自分しかいないということです。

自分の領域に働きかけて、自分の行動や習慣を変化させて、長い目で見て、やがて二次的に将来は運や環境や他人の行動も少しずつ変わっていくだろうという考えです。
ただし、これは期待してはいけません。

まず、自分の行動や習慣は今日にでも変えられます。
努力のフォーカスをするのは自分の行動領域です。

たとえ10パーセント以下でも、少しずつ自分の行動や習慣が変われば、それを見て周りも少しずつ変わってきます。
実は、これが物事を変化させるときのすべての基本原則なのです。

まずは自分の行動や習慣を少しずつ、できる範囲で変えていきましょう。
ただし、無理をする必要はありません。

自分の望む方向へ変わるかは自分次第ですが、自分の行動や習慣が理に適ったことであれば、ほぼ確実に、やがては自然な流れとして周りも変わってきます。

ですから、周りをいきなり変えようとしないで、自分の行動や習慣を変えましょう。
ここに努力をフォーカスしましょう。

一時的に自分の領域を変えるということを考えて、自然に、にじみ出るように、二次的に、長期的に周りが変わっていくという、この流れがベストではないかと思います。

これはあなたがマネージャーであっても、従業員であっても、社長であっても、管理者であっても、何でも同じです。
上司であっても、親であっても、部下であっても、兄弟であっても、何でもそうです。

いきなり他人を変えることはできないのだから、まずは目先の行動を少しずつ変えてみましょう。

参考になれば幸いです。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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