深掘りより、まずは全体を一回転しよう!【がんばろう独学簿記2級016】

がんばろう日商簿記2級合格、今回は「深掘りするより、全体を早く1回転させよう」というテーマでお話をしたいと思います。

簿記検定2級を勉強される方というのは、その前の段階で簿記3級の原理や計算方法などを一通り学んだだろうという前提でお話をしますが、簿記2級というのは簿記3級に比べて学ぶ内容が少し抽象的かつ高度になってきます。

そして、多くの中小企業の経済活動や経営の現場で起こることがだいたい出てきます。
ビジネスに直結してきて、株式会社における商売のいろいろな局面が簿記2級で出てきますので、想像力を働かせて学習することが大事です。

そのときに、1個のテーマを理解してからでないと次に進めないようでは、いつまで経っても先に進めません。

簿記2級は簿記3級よりも少しレベルが上がるので、すぐに理解できるとは限りません。
1個1個が理解できるまで次に進めないと、また次の段階で引っかかってしまうので、なかなかテキストや問題集が先に進んでいるという実感が湧きません。

人間というのは、「先に進んでいる」という実感が湧かないとだんだんモチベーションが失われていきます。

もう1つは、いつまでも深掘りをしているので、「枝葉末節」あるいは「木を見て森を見ず」のように、いつまでも木の根っこばかりを見ていて、視野が狭くなってしまいます。

「今、自分が簿記2級の全体像のどのあたりにいるのか」ということがわからない状態で、いつも細かいところばかり見てしまうと、そもそも簿記2級というものがどういう目的で存在しているのかという、大きな視野が抜け落ちてしまいます。

そうなると、個々の細かいテクニックはできるかもしれないけれど、総合問題や、より大きな視点で全体の処理を求められたときに、意外とできなかったりします。

私の経験上、まずは簿記2級の全体像を早く掴んでしまったほうがかえって近道です。
ですから、「1個1個の論点をすべて理解してから次に進もう」という考えはいったん捨てて、まずは「半分もわかれば充分」という考えを持ってください。

授業でもそうですし、テキストを読むときもですが、半分はわからなくてもいいのです。
わからない部分は「×」「○」などの印をつけたり、付箋を貼ったりして、あとでもう1回見るときに目立つようにマークをしておけばいいです。

まずはわかる範囲で全体を1回転することが大事です。
商業簿記であれば、大事な仕訳60個から100個前後を見て、「どんな内容があるのかな」という感じで、全体の大きな仕組みを大雑把にイメージします。

こうすると、2回目3回目の復習がとても効率良くなります。
1回1回をすべて細かくやろうとすると、簿記2級でも案外1年ぐらいかかってしまいます。

商業簿記の場合はまず仕訳を中心に全体像を見て、柴山式総勘定元帳と合わせて勉強すればより理解が深まります。

柴山式総勘定元帳のイメージと仕訳をリンクさせると良いですが、最低限仕訳だけでも構わないので、ザッとやります。

仕訳は60個から100個も学習すればだいたい簿記2級の重要なものは網羅します。
簿記2級は工業簿記もありますが、柴山式では本試験レベルの問題(第四問・第五問)をそれぞれ15分ずつ、合計30分で解いて、満点を狙います。

工業簿記の場合は、代表的な問題を20個もやればだいたい網羅できます。
工業簿記は範囲が狭いので、1個1個を完璧にしないで、20個の問題をザッと見てしまうのです。

そのような形で学習していけばバッチリです。
あなたが使っているテキストのなかで、良い仕訳例や個別問題などを選んで、まずは全体像を見ます。

細かいことはきにせず、最初から1つ1つを深掘りするよりは、サラッと全体を流す程度で1回転してみてください。

そのほうが、後々精神衛生上もいいですし、なにより「全体を1回転した」ということが自信になります。
「深掘りするより全体をサラッと1回転」というのを心掛けて勉強してみてください。

私はあなたの簿記2級合格をいつもお祈りしています。
ここまでご視聴いただきまして誠にありがとうございました。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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