旭硝子が2014月12期にDEレシオ0.5倍の見込み(日経13*1*17*13)

旭硝子が、財務の健全性を示す負債資本倍率(DEレシオ)を2012年12月期の推定0.6倍から、2014年12月期に0.5倍まで下がるとの見通しだそうです。

1月17日の日経朝刊13面で報じられていました。

DEレシオは、Debt Equity Ratio の略です。

負債資本倍率と訳されます。

計算式は「有利子負債÷自己資本」です。

分子の有利子負債のかわりに負債の金額を使用することもあります。

なお、ここで分母の自己資本ですが、現在の決算書を前提とするならば、

(1)純資産の額を用いる方法
(2)株主資本の額を用いる方法

の2つが考えられます。

ここで、連結決算における貸借対照表の構成を大雑把に見てみましょう。

(※)連結決算…親会社を中心とした企業集団(親会社・子会社グループ)を単一の組織体とみなして、企業集団の財務諸表を合算・調整して作成する財務諸表のこと。現在では、全ての上場企業に対して、連結財務諸表の作成義務が課されている(子会社がいない場合は除く)。

連結貸借対照表
(資産)   (負債)
      (純資産)
      1.株主資本
      資本金
      資本剰余金
      利益剰余金
      自己株式(控除項目)
      <株主資本合計>
      2.その他の包括利益累計額
      3.新株予約権
      4.少数株主持分
      <純資産合計>
<資産合計>  <負債・純資産合計>

以上より、企業が所有している各種の財産=資産の合計から、企業が負っている借金などの支払い義務等=負債の合計を控除すると、純資産という、おおむね企業グループに対して資本を提供している利害関係者に帰属する持分が求められます。

なお、決算日時点における「親会社の株主」に帰属していることが明らかな持分は「株主資本」の部分だけです。

昔の会計基準は、今よりもシンプルだったので、この株主資本の部分だけが、通常の場合「自己資本」とイコールだったものです。

しかしその後、会計ビッグバンや国際会計ルールへの歩み寄りなどもあり、日本の自己資本の概念がずいぶんと変化しました。

そこで、従来の「親会社株主の持分」としての自己資本に、いろんな不純物が混入するようになったのです。

たとえば新株予約権の内容で代表的なものは従業員に付与したストックオプションだったりします。

また、少数株主持分というのは、子会社に対して出資している親会社以外の株主への帰属分です。

さらに、その他の包括利益累計額は、一部の有価証券の含み益を便宜的に計上したものであったり、新しい会計基準で計上されるようになる退職給付の特殊な計算誤差部分であったり、海外子会社の財務諸表を円換算するときの計算誤差だったりと、変な項目が目白押しです。

これに「利益」という名称を付すのには、個人的にはどうかなと思う面もありますが、制度がそうなっちゃった以上、しょうがないよなあ、という感じです。

したがって、株主の持分と言っていいやらどうやらは、微妙の不純物であり、それを含めて「純」資産と言うようになったのだから、皮肉と言うか笑えないコントのような話です。

DEレシオの話ですが、会社の負債が株主の持分の何倍あるか、ということを測る指標でして、財務安全性を確認する数値です。

ギアリング比率などと言うこともありますね。

1倍を下回ると、比較的安定的だね~、と判断されるのが一般的です。

日経新聞の報道を参考にしますと、負債資本倍率(有利子負債を純資産で割ったそうです)が0.61倍とのことです。

なお、私が会社のホームページを見て2012年9月期の連結バランスシートを見たら、若干有利子負債の額が違って見えました。

とはいえ、たいした差額ではないしですし、大勢の状況には影響がないと思いますので、ここでは日経新聞の数値を参考にさせていただいています。

いずれにせよ、有利子負債が純資産の半分程度というのは、負債の返済負担がそれほど大きくなく、財務健全性が高いという判断ができますね。

DEレシオは、中小企業の返済能力を判断するときにも有効ですので、よろしかったらご自身の会社のバランスシートを前に置いて、いちど計算してみてはいかがでしょうか。

もちろん、取引相手のバランスシートも入手できるなら、信用調査データのひとつとして、参考になりますね。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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