財務分析記事をあまり見なくなった日経会計記事

「時事問題で楽しくマスター!使える会計知識」の創刊が2004年
(平成16年)6月5日です。

このときのテーマが、利益の種類についての説明と、
トヨタの連結経常利益は1兆7,657億円 -日経新聞2004.6.5(3)-

でした。なつかしいですね~。

それ以来、日ごろからちょくちょく日経の会計関連記事を見続けて、今年の6月を迎えるころには丸8年になります。
日頃のご愛顧、誠にありがとうございます~。

さて、そんな日経の会計記事を8年間見ていて、さいきんふと気付いたことがあります。

「あれ???そういえば、最後に損益分岐点比率の記事が出たのって、いつだっけ???」

私が見逃しているだけかもしれませんが、2011年中に損益分岐点分析に関する解説を書いた記憶がとんとありません。

そういえば、自分が書いているここ一年くらいの記事を振り返ってみても、財務分析らしい記事をテーマにしたものが減ってきているように思います。

財務分析のテーマと言えば、たとえば…

●売上高利益率
●自己資本比率
●固定比率
●固定長期適合率
●負債比率(デット・エクイティ・レシオ)
●流動比率
●ROA
●ROE
●ROIC
●成長率
●1株あたり純利益
●フリーキャッシュフロー
●売上債権回転期間
●棚卸資産回転期間
●損益分岐点比率
●EBITDA
●連単倍率
●配当性向
●減価償却費
●手元流動性
●有利子負債
●純借金(有利子負債-手元流動性)
●NOPAT(税引き後営業利益)
●WACC(加重平均資本コスト)
●EVA(経済的付加価値)
●割引キャッシュフロー
●収益還元価値法
●インタレストカバレッジレシオ
●付加価値
●労働分配率
●一人当たり売上高、一人当たり経常利益
●労働装備率
●総資産回転率
●限界利益(貢献利益)
●金融収支
●固定費、変動費
●PER
●PBR

…ざっと、思いつくところを即興で上げただけでも、これくらいの分析テーマはあります。

以前なら、1~2年も日経会計記事をマメに見ていると、これらのうち6~7割、年によっては8割くらい何らかの記事でカバーしていたものですよ。

つまり、数年前の日経新聞の会計記事は、「活きた財務分析知識の教科書」になりえたのです。が…。

最近の日経会計記事は、どうも面白みに欠ける気がします。

不況のせいかもしれませんが、利益の話ばっかり…。

担当記者の方の関心が以前よりB/Sや分析から離れてしまったのでしょうか。

ともあれ、最近の記事のバランスは、個人的な意見ですが、以前に比べ、利益重視の決算関係にウェイトが多くなっているような気がします。

営業利益がどうしたとか、利益が減ったとか増えたとか…。

損益計算書は、会計初心者が最初に勉強する領域です。

しかし、損益計算書の情報はあくまで単年度、人間で言うならその日の「体調」とかパフォーマンスの表面的な部分なんです。

だれでも見た瞬間に分かるという、わかりやすい着眼点なのですね。

そのような利益情報は、たしかにもっとも日常頻繁に使うのですが、そうはいっても、あまりに利益情報ばかりだと、一本調子すぎますよね。

貸借対照表は、人体で言うなら「基本的な体質」です。

長い間の生活習慣でつちかった血圧、血液の質、体重、脂肪率、筋力、視力、骨格、疲れやすさなど、さまざまな体調のベースとなる背景なのです。

これらは、一見して分かりずらいため、年に一回の健康診断などで専門的にチェックします。

いわば貸借対照表のチェックは、損益計算書にくらべて専門的なテーマなのですね。

この部分が、最近の日経会計記事は少し弱い気がします。
(あくまで個人的な印象です。)

さらに、損益計算書と貸借対照表の各データを組み合わせて、さまざまな目的に照らして数値を加工し、あらたな企業の一面を見せてくれるのが
「財務分析」なのです。

これが、会計数値の利用という点では、もっとも高度な知的作業になりますよね。

(基本)損益計算書
 
   ↓
(発展)貸借対照表

   ↓
(応用)財務分析

このような進化のプロセスを経て、会計の初心者が、やがては会計データを使いこなす人になっていくのです。

目指すレベルがどの程度であれ、だいたいこのような道をたどるのですね。

私の考える日経会計記事の比率は、たとえば次のような感じがバランス的に良いと思うのですが、いかがでしょうか。

(基本)損益計算書5~6割(現状8~9割?)
   ↓
(発展)貸借対照表3割程度(現状1~2割?しかも自己資本系多し)
   ↓
(応用)財務分析1.5~2割(現状0~1割?)

日経新聞くらいレベルの高い情報紙なら、もっとバランスシート、キャッシュフローなど、利益情報以外にもいろいろな会計テーマの企業記事を
期待しても、きっと答えてくれることでしょう。

ぜひ、日経記者の方には、これからも会計ニュースでわたしたちを楽しませていただけたらな、と思います。

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
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