期中取得の固定資産の減価償却


実務上は、一年の途中で固定資産を取得する事が、
時々起こるので、そのような場合には、月数を基準に計算するんだ、
ということを、知っておきましょう。
------------------------------------
                              lesson.063
  ★ 5分で完結!小学生でもわかる簿記入門 ★      
         
                (読者数3706人) 2004.10.18
 関連HP  http://bokikaikei.net/       (月・水・金 午前中) 
-----------------------------------
【CONTENTS】
 ○ 期中取得の固定資産の減価償却
(※図が見にくい方は、等幅フォントまたはMSゴシックでご覧下さい) 
-----------------------------------
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
 ○ 期中取得の固定資産の減価償却
 間接法の減価償却の仕訳って、次のような感じですよね。
 間接法
===============================
(借)減 価 償 却 費 ××× (貸)減価償却累計額 ×××
===============================
 で、前回までに学習した減価償却費の計算は、期首に取得したか、
あるいは前期以前から保有しているために、まるまる一年間使用している
ケースだったのです。
 つぎに、当期になってから、期中で固定資産を新規取得した場合の
計算・処理について考えて行きます。
(例)当期の10月1日に、建物5000万円を取得した。
   耐用年数30年、残存価額10%、定額法、間接法で減価償却する。
   当社の決算日は3月31日である。
 この場合、減価償却費の計算は、月割りで行います。
 → (5000万円-500万円)÷30年×(6/12)ヵ月
   =75万円…当期の10/1~3/31の減価償却費
(単位:万円)
===============================
(借)減 価 償 却 費  75 (貸)減価償却累計額  75
===============================
 このように、実務上は、一年の途中で固定資産を取得する事が、
時々起こるので、そのような場合には、月数を基準に計算するんだ、
ということを、知っておきましょう。
                
 ◆ 練習問題
 次の取引を、仕訳・転記しましょう。
 B社(決算日は3月31日)の建物勘定残高は、8000万円である。
 そのうち2000万円分については、当期の12月1日に取得した。
 耐用年数は30年、残存価額は取得価額の10%である。
 計算は定額法、記帳は間接法により、処理すること。
【解答用紙】単位:万円
 <仕訳帳>
   ――――――――――――――――――――――――――――――
   (借)            (貸)      
   ――――――――――――――――――――――――――――――
<総勘定元帳の一部>
  ――――――――――――――――――――――――――――――――
  +     建 物    -      
  ―――――――――――――――    
 ・前提 8000|                        
 ・        |                
 ・・・・・・・・・
     
  +   減価償却累計額   -  
  ―――――――――――――――  
         |    ×××                       
         |                
  +    減価償却費     -  
  ―――――――――――――――  
         |                          
         |                
 ―――――――――――――――――――――――――――――――――
【模範解答】単位:万円
 <仕訳帳>
   ――――――――――――――――――――――――――――――
   (借)減 価 償 却 費 200(貸)減価償却累計額 200 
   ――――――――――――――――――――――――――――――
   ※新建物(2000-200)÷30年×(4/12)=20万円
    旧建物8000-2000=6000万円(文脈から、解釈)
      
       (6000-600)÷30年=180万円
    減価償却費 20+180=200万円
 
<総勘定元帳の一部>
  ――――――――――――――――――――――――――――――――
  +     建 物    -      
  ―――――――――――――――    
 ・前提 8000|                        
 ・        |                
 ・・・・・・・・・
     
  +   減価償却累計額   -  
  ―――――――――――――――  
         |    ×××                   
         |    200         
  +    減価償却費     -  
  ―――――――――――――――  
      200|                          
         |
  ―――――――――――――――――――――――――――――――――

柴山式簿記講座受講生 合格者インタビュー
商品に関するご質問・ご相談はこちら